東京大学大学院 新領域創成科学研究科 国際協力学専攻

博士課程2年藤本丈史さんが The 10th ASAE International Conference 2021 にて【Best Paper Award】を受賞!!


当専攻博士課程2年の藤本丈史さんが、2021年12月6日~8日に開催されましたThe 10th International Conference of the Asian Society of Agricultural Economistsにて、【Best Paper Award】を受賞しました。

 

 

受賞論文:Takefumi Fujimoto, and Aya Suzuki. “Farmers’ Strategies of Crop Diversification and their Regime-switching Behaviors with the Breakpoint of Food Consumption : Evidence from Rural Tanzania.

 

 

この論文では、干ばつや病害虫などの自然災害、農産物価格の変化などの市場変動に対処する戦略として、タンザニア農家がどのような動機で農地における作物の栽培構成を多様化させているのかについて研究しています。農作物の生育にはそれぞれ対応できる環境(降水量や温度)の幅があるので、多様な作物を同時に栽培することで自然災害のリスクにある程度対処できます。また多くの作物を栽培することで、特定の作物の市場価格が下落した場合でも、他の作物を売却することで農産物収入の減少を抑えることができます。統計分析の結果、経済水準が低い貧困農家は安定して日々の食事を確保するために栽培作物を多様化していました。一方、経済水準がある程度高く、収穫した作物を市場に売却する余力のある非貧困農家は、市場取引から得られる収入を安定化させるために栽培作物を多様化していました。

博士課程2年 藤本丈史