東京大学大学院 新領域創成科学研究科 国際協力学専攻

鈴木綾


鈴木綾(教授)
実証的国際開発学分野
キーワード:開発経済学、応用ミクロ計量経済分析、農業経済学
研究室ウェブサイト


  プロフィール

1997年 早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。財団勤務を経て
2002年 政策研究大学院大学・(財)国際開発高等教育機構国際開発大学院共同プログラム修士課程修了
2008年 カリフォルニア大学デイビス校農業資源経済学部博士課程修了(Ph.D.)
2008年 政策研究大学院大学 助教授
2012年 東京大学大学院新領域創成科学研究科 講師
2015年 同准教授
2020年より現職。

 

  最近の研究テーマ

  • エチオピア・切花産業における労働生産性

  • ベトナム・エビ養殖産業 におけるグッドプラクティスの遵守と農家間の情報伝播

  • 中小企業支援事業インパクト評価

  主な研究業績

  • 「ガーナの輸出用パイナップル産業の変遷と零細農家の役割」開発学研究2012年

  • 「持続可能な発展のための地方振興・脱「過大」都市」園部哲史・藤田昌久編著[2010]『立地と経済発展』東洋経済新報社:41-63.(速水佑次郎と共著)

  教育方針

現場を見て、自分の頭で問題を考える方法、自分の考えを人に伝える方法を身につけることを重視したいと思います。

 

  研究内容

発展途上国の貧困削減のためには、人々が自ら安定した生計を立てられる雇用の確保とそのための産業の発展が欠かせないという問題意識から、農業や産業の発展過程を研究している。昨今のグローバリゼーションを背景に、付加価値の高い農水産物輸出産業が貧困削減に寄与するかに注目が集まっているが、同産業は実際にどのように発展しているのか、途上国の農家は恩恵を得ているのか、地域社会にどのような影響があるか等 を実証分析している。研究手法としては、特定の国や産業を対象とし、現地調査を経て仮説を形成し、ミクロレベルのデータ収集(家計、企業レベル等) を行い、計量経済学を用いた分析を行っている。現在は、エチオピアの切り花産業やベトナムのエビ養殖産業に従事する労働者や生産者を対象に、労働生産性、グッドプラクティスの遵守、農家間の情報の伝播などについて研究している。実務の世界にフィードバックできるような研究を目指している。

 

  学生からのメッセージ

鈴木研究室では、農業や労働、保健、社会保障、金融など複雑な国際開発の諸問題から学生自身が研究課題を設定し、主に経済学や実証分析のツールを用いて研究に取り組んでいます。英語で各自の研究報告を行う毎週のゼミでは新たな発見も多く、刺激を受けています。私もこれまで、フィリピンの政府機関の協力の下実施したフィールド実験や、ビッグデータ・オンライン調査を活用した研究などに取り組み、これからの時代に必要なスキルと専門性を培いました。鈴木先生は学生と常に真剣に向き合いながら、一人ひとりの目標に対して温かく的確に研究指導して下さいます。学問分野はもちろんのこと、留学生や社会人経験を持つ学生を始め、大学院に入るまでのバックグラウンドも多彩で、卒業生も国内外の民間企業や公的部門、学術機関など社会の第一線で幅広く活躍しています。ご関心のある方はぜひDOIS・鈴木研へ!(2022年度博士課程修了)